雲丹(ウニ)と人間の遺伝子の意外な共通性(2007/01/04)
※2024/2/14に以下二点を改定(青で表示)
・一般的な呼び方の変化に伴い 旧口動物⇒前口動物、新口動物⇒後口動物に変更
・前口動物と後口動物の違い初期杯に関する記述追加
 
雲丹(ウニ)と人間は遺伝子の数もほぼ同じ23000個であり、その70%が
共通ということを欧米の研究チームが突き止めたとの報道があった。(2006/11/12)
ウニは棘皮動物門に分類され、脊索動物門の人間とは外見も全く異なるが
この研究から、以外とヒトとの共通性があることがわかった。
 
例えば昆虫は2対の目を持ち,足もあるが、ウニは2対の目も足らしい足も持たない。
昆虫は節足動物に属しており、前口動物(=旧口動物)に属する。
これに対して、ウニは棘皮動物門に属し、人類も属する脊索動物門と同じ後口動物
(=新口動物)である。
前口動物(=旧口動物)は消化管が背面を通り、循環器系が背中、神経系が腹側を
通るのに対して、後口動物(=新口動物)は消化管が腹側を通り、循環器系が背中、
、神経系が背面を通るという根本的に異なる体のつくりを持つ。

(追記)
昆虫が属する前口動物(=旧口動物)は卵から初期杯が発生するときに口が出来て、
次に消化管が作られ最後に肛門ができる。
人類はウニと同じ後口動物(=新口動物)に分類され、初期杯で肛門が先に出来て、
次に消化管、最後に口が形成される。

つまり、根本の部分で棘皮動物門は脊索動物門とは近い関係にあることになる。
以前からの動物の生物学的分類方法(発生などを調べる)に遺伝学的な調査から
からの裏づけも加わって、ものすごく基本的な部分で共通点があるようだ。
報道に戻るとウニと脊椎動物は共通の祖先から5億2000万年前に分岐したとの
ことで共通の祖先とは一体どんな生物だったのだろうか。
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